デンバースタジアム †
- 場所は悪魔の悲しみの右上。廃墟の高い位置にあり黄色い突起を登ることでたどり着ける。
悪魔の悲しみで発見
音声:
世界滅亡ダイアリー、6日目。
俺がリハビリを終えた日、一緒にここでヘビメタバンドのライブを見たっけ。
サリーの上にジャージ着てたのは母さんだけだった。
テキスト:
母さん、
5月の終わりか6月の初めだったかな。
リハビリが終わって僅か1~2週間目で、まだはじまったばかりのクスリのない暮らしに緊張している頃だった。
母さんは既に再編入を止めようとしたあのガーソンとかいうクソ校長とやり合った後だった。
取りそびれた単位を何とかするために夏に8週間の補習が待ち受けていたけど、べつに気にならなかった。
クスリなしだと自分が何をどうすればいいのかわからなかったから、やることが決まってるのはありがたかった。
メタラージスト対ハーツ・ウェイフェアラーズの試合で、例のごとくワイアットがボックス席のチケットを確保してた。
でも俺が一緒に行く気になったのは初めてだった。
それどころか、「家族として」一緒に何かしたのはあれが初めてだった気がする。
今考えると、ワイアットはよくあんなに早い段階で義理のドラ息子を公の場に連れ出そうと思ったもんだ。
ホロでなら前にも試合を観たことあったけど、リアルでの観戦はまるで別物だった。
機体の大きさ、速さ、飛び散る部品。興奮した。
クスリにハマるにつれて薄れていった技術に対する憧れのが怒涛のごとく再燃した。
チームのチーフエンジニアだったホミ・ラマンがハーフタイムにボックス席に顔を出してくれた時はソロ記者会見のごとく質問攻めにした。
今思えば母さんは、夏の補習前に技術に興味をもたせるつもりであの試合に連れてってくれたのかもな。それとも大企業の特権を垣間見せようって意図かな?
俺がエンジニアかビジネスマンになるのを昔から楽しみにしてたもんな。
なるほど、CONOR12が18メートルのロケットジャンプで得点をキメたのはエンジニアリングの勝利だし、沸き立つボックスには役員や経営幹部がそろってた。
まんまとはめられたよ。母さんはいつも、わかってやってた。昔からね。
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